相続時の戸籍の集め方

query_builder 2022/07/28
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相続時の不動産の相続登記や金融機関の口座の名義変更等の各種名義変更には、亡くなった方の戸籍を生まれるまでさかのぼったすべてのものを提出することが求められますが、いざその戸籍を収集するとなるとかなりの負担が生じます。
そもそも日常生活で戸籍を必要とすることは少なく、戸籍がどのようなものなのかわからない方も多くいらっしゃると思いますので、戸籍の収集に必要な基本的な情報をまとめました。

戸籍とは

戸籍とは

法律で定められた身分関係(出生、養子縁組、婚姻、死亡等)を証明するための書類です。

一般的に一つの戸籍には一組の夫婦とその夫婦の未婚の子供までの記録が記載されています。
相続の際に亡くなった方の出生から死亡までのものを全て集めるのは、その方の生涯の身分関係を明らかにして、漏れなく相続人を確定させることが主な目的です。

戸籍の種類

戸籍

閉鎖されていない、現在使用中の戸籍のことです。

「現在戸籍」と呼ぶこともあります。

除籍

戸籍に記載されている人に死亡、婚姻等の事情が発生するとその人は戸籍から除かれますが、戸籍に記載されているすべての人が除かれて、誰もいなくなったため、使われなくなった戸籍のことを除籍といいます。 また、後期記載のように市町村をまたいだ転籍をすると旧本籍地の戸籍に記載されている人はすべて除かれ、新本籍地で新たな戸籍が作られますので、転籍によっても旧戸籍は除籍となります。

改正原戸籍

戸籍の記載内容等は法律で定められておりますが、その時代に合わせて法律は変わり、戸籍の記載内容も変化していきます。法律が変わると新たな戸籍が作られ、従前の戸籍は使われなくなります。このように法律の変更によって使われなくなった戸籍のことを改正原戸籍といいます。
呼び方は「かいせいげんこせき」でも「かいせいはらこせき」でもどちらでも問題ないようです。私は単に「はらこせき」と呼んでいます。 
使われなくなった戸籍という意味で除籍と原戸籍は同じものと理解しても差し支えありません。

謄本と抄本の違い

前述のとおり、戸籍には一組の夫婦とその夫婦の未婚の子供までの記録が記載されていますが、戸籍に記載されているすべての記録を書面にしたものを謄本と呼びます。現在では「全部事項証明書」と名称が変わっています。
謄本とは異なり、戸籍に記録されているもののうち、一部の人の記録だけを書面にしたものを抄本と呼びます。現在では「一部事項証明書」と名称が変わっています。
今でも謄本や抄本という呼び方は使われており、「戸籍謄本」「戸籍抄本」の呼称で通用します。

戸籍の記載内容

本籍とは

戸籍のある場所を指し、下記の通り、戸籍を特定する情報の一つになります。
戸籍は本籍と定めた場所の市町村で管理されます。
本籍は日本中の地番がある場所であれば自由に定めることができますし、転籍と言って自由に本籍を移動させることも可能ですが、市町村をまたいだ転籍をすると旧本籍の市町村で管理されていた戸籍は除籍となり、新本籍の市町村で新たな戸籍が作られます。
本籍は住所とは異なるものなので、住所と異なる場所を定めても何の問題ありませんが、頻繁に市町村をまたいだ転籍を繰り返すと、その都度管理する市町村が変わり、新たな戸籍が作られますので、事後的に戸籍を収集する際は収集すべき戸籍の数が増えてしまいます。
相続関係の依頼で戸籍を集めると、引越しに合わせてその都度転籍をされる方がいらっしゃいますが、特別な事情がない限り、本籍は一度定めたらそのままにしておくのが楽だと思います。

余談ですが、本籍はどこでも定められるので、熱烈な阪神タイガースファンが甲子園球場の所在地を本籍に定めているといううわさ話を耳にしたことがあります。

筆頭者(戸主)とは

戸籍の先頭に記載されている方のことを指し、下記の通り、戸籍を特定する情報の一つになります。

以前は戸主と呼ばれており、一家の代表者として一定の権限があって様ですが、現在はそのような権限はなくなりました。
仮に筆頭者が死亡しても次の記載者が筆頭者となるわけではなく、筆頭者は死亡した方のまま変わりません。

戸籍の特定方法

戸籍の請求時にはどの戸籍が欲しいのか特定する必要がありますが、戸籍は「本籍」と「筆頭者」を指定することで特定することになります。(個人でいうところの住所と名前のような役割です)

ですので戸籍の請求時は「本籍」と「筆頭者」を把握しておく必要があります。もし本籍・筆頭者がわからない場合は住民票で確認することが可能ですので、本籍・筆頭者の記載を指定して住民票を取ってみてください。 

戸籍の請求方法

請求すべき役所

上記の通り、本籍を定めた地の市町村の役所に請求することになります。

請求方法

直接役所に取りに行くこともできますし、郵送で請求することも可能です。

郵送で請求の場合、請求方法に不備がなければ一週間程度で請求した戸籍が届きます。

郵送時の注意点

戸籍の請求は請求する戸籍の種類と請求通数により手数料がかかりますが、郵送で戸籍を請求する際は手数料分の定額小為替(ていがくこがわせ)を請求書と併せて郵送する必要があります。

定額小為替は郵便局で購入が可能です。購入方法は郵便局で教えてもらえますので心配は不要です。

なお、定額小為替を購入時にも1枚当たり200円の手数料が必要となりますのでご注意ください。

その他、郵送での請求方法(どのような書類を同封するか、書類のの郵送先等)は各自治体のHPで確認できますので、事前にご確認ください。

委任により代理人の請求も可能

請求権者から委任を受ければ代理人による請求も可能です。直接役所での請求の場合も郵送請求の場合もどちらでも代理人により請求できます。

代理人は請求権者から交付された委任状が必要ですが、ほとんどの自治体のHPに所定の書式や必要書類の説明がありますので、事前にご確認ください。

登記の依頼があれば司法書士による職務上請求が可能

相続登記のご依頼があれば、司法書士が職権で登記に必要な戸籍を取得することが可能です。職権での請求ですので戸籍取得用の委任状は不要です。

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